ヒトパピローマウイルスワクチン(HPVワクチン)は、平成25年4月から、12~16歳の女子を対象に定期接種(接種費用は公費負担)となりました。その後、国の勧告により同年6月から積極的な勧奨を差し控えておりましたが、令和3年11月に、国がHPVワクチンの安全性に特段の懸念は認められないとして積極的勧奨の差し控えを終了することとしたことを受け、本年4月から積極的勧奨を再開しました。
従来の定期接種の対象者には、本年4月に個別に案内を送付しました。
《キャッチアップ接種について》 積極的勧奨の再開に伴い、接種勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方に対し、時限的に(令和7年(2025年)3月31日まで)、無料で接種(キャッチアップ接種)を行います。 6月27日(月)からキャッチアップ接種を開始し、対象となる方には、個別に案内を送付しました。 |
〇従来の定期接種の対象者
小学6年生から高校1年生相当の女子(標準として中学校1年生)
※令和4年度(2022年度)は、平成18年(2006年)4月2日~平成23年(2011年)4月1日生まれの女子
※対象者には4月に個別に案内を送付しました。
〇キャッチアップ接種の対象者
平成9年(1997年)4月2日~平成18年(2006年)4月1日生まれの女性で、全3回のワクチン接種が済んでいない方
※対象者には、個別に案内を送付しました。
※既に、自費で接種してしまった方への償還払いも準備中ですので、準備ができ次第、こちらに掲載します。
無料
※ただし、任意接種(接種期間が異なる場合や、定期接種の対象外である9価ワクチンの接種)については有料となりますので、ご注意ください。
子宮頸がんは、女性の子宮頸部にできるがんのことで、原因の多くに、ヒトパピローマウイルス(HPV)と呼ばれるウイルスが関係しています。
子宮頸がんは初期の頃にはほとんど症状のないことが多いですが、発見される時期が遅くなると他のがんと同様、治療が難しくなります。
HPVに感染すること自体は決して特別なことではなく、多くの女性が感染することがありますが、ほとんどの場合は自然に治るため子宮頸がんに至るのはまれです。
しかしながら、HPVに感染した後にどのような方が子宮頸がんを発症しやすいのかは分かっておらず、子宮頸がんを発症する可能性はどなたにもあります。
子宮頸がんの予防接種は、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。
予防接種をすることにより、子宮頸がんの前がん病変を予防する効果が示されています。
〇標準的な接種間隔
・サーバリックス(2価ワクチン)については、1回目の接種を受けた1か月後に2回目を、6か月後に3回目の接種を受けます。
・ガーダシル(4価ワクチン)については、1回目の接種を受けた2か月後に2回目を、6か月後に3回目の接種を受けます。
ワクチンの種類によって接種間隔が異なりますので、接種を希望する場合はよくご確認したうえで接種してください。
比較的軽度の副反応は、一定の頻度で起こることが知られています。
急な体調変化をきたす恐れもあるため、保護者の方の同伴をおすすめします。
ワクチンごとの主な副反応
発生頻度 | サーバリックス | ガーダシル |
10%以上 | 痒み、注射部位の痛み・赤み・腫れ、腹痛、筋痛・関節痛、頭痛、疲労 など | 注射部位の痛み・赤み・腫れ |
1~10%未満 | じんましん、めまい、発熱 など | 注射部位の痒み・出血・不快感、頭痛、発熱 など |
1%未満 | 注射部位の知覚異常、しびれ感、全身の脱力 | 手足の痛み、腹痛 など |
頻度不明 | 手足の痛み、失神 など | 疲労感、失神、筋痛・関節痛 など |
国では、ワクチン接種後に見られる副反応が疑われる症状については、接種との因果関係を問わず、報告を集め、定期的に専門家が分析・評価しています。その中には、まれに重い症状の報告もあり、具体的には以下のとおりです。
病気の名前 | 主な症状 | 報告頻度 |
アナフィラキシー | 呼吸困難、じんましんなどを症状とする重いアレルギー | 約96万接種に1回 |
ギラン・バレー症候群 | 両手・足の力の入りにくさなどを症状とする抹消神経の病気 | 約430万接種に1回 |
急性散在性脳脊髄炎(ADEM) | 頭痛、嘔吐、意識の低下などを症状とする脳などの神経の病気 | 約430万接種に1回 |
複合性局所疼痛症候群(CRPS) | 外傷をきっかけとして慢性の痛みを生ずる原因不明の病気 | 約860万接種に1回 |
(上記は平成25年3月末時点で専門家による評価を経た数値です。)
接種後に体調の変化や気になる症状が現れたら、まずは接種を行った医療機関などの医師にご相談ください。また、HPVワクチン接種後に生じた症状の診療を行う協力医療機関を設置しています。協力医療機関の受診は、接種を行った医師又はかかりつけの医師にご相談ください。厚生労働省が公表した専門の医療機関は、ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関について(外部リンク 厚生労働省)で確認できます。
また、定期予防接種を受けて重篤な健康被害が発生し認定された場合には、予防接種法に基づく給付を受けることができます。
予防接種健康被害救済制度について(外部リンク 厚生労働省)
※予防接種後副反応による健康被害が発生した場合は、健康増進課総務係へご相談ください。
子宮頸がんは、予防接種と定期的な検診で予防できるといわれています。
HPV感染のほとんどが性的接触によるものであることから、子宮頸がん予防にはHPV感染前の予防ワクチンの接種が効果的といわれています。
しかしながら、ワクチンは特定のHPVの感染を予防するものであることから、すべての子宮頸がんの発症を予防できるものではありません。
そのため、20歳以降は定期的に子宮頸がん検診を受ける必要があります。症状が進行すると治療が難しいことから、早期発見が大切です。
ワクチンの接種に不安や疑問があるとき、困ったことがあるとき、ワクチンを接種した後、何らかの症状が生じた方からの多様な相談に対応するため、相談窓口を設置しています。
○総合相談窓口(どこに相談すればよいかわからない場合を含む)
⇒青森県健康福祉部保健衛生課
電話番号:017-734-9284
受付日時:月曜日~金曜日 8時30分~17時15分 (祝日、年末年始を除く)
○学校生活に関することについて相談したい方
⇒青森県教育庁学校教育課
電話番号:017-734-9883
受付時間:月曜日~金曜日 8時30分~17時15分 (祝日、年末年始を除く)
○学校における感染症対策全般に関して知りたい方
⇒青森県教育庁スポーツ健康課
電話番号:017-734-9908
受付時間:月曜日~金曜日 8時30分~17時15分 (祝日、年末年始を除く)
〇ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~(外部リンク 厚生労働省)
※子宮頸がんのことやワクチン接種の効果、接種後の症状など詳しくは、お子様とご一緒に、こちらのリーフレットをご覧ください。
※子宮頸がんやワクチンに関する様々な疑問については、こちらもご覧ください。
担当 健康増進課 総務係
電話 0172-37-3750