(会見者: 櫻田 宏 市長)
・弘前ねぷたについて
・名誉市民顕彰式典及び記念講演会について
・石川小・中学校等複合施設全面供用開始について
1.記者会見次第(あいさつの主な項目等)
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2.弘前市立博物館企画展「ヤーヤドー!弘前ねぷたの今と昔」
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はじめに、弘前ねぷたまつりについてお話しいたします。
弘前ねぷたまつりは、8月1日から7日まで開催し、最終日夜の関連行事である「なぬかびおくり」で閉幕したところであります。
勇壮な武者絵の鏡絵と哀愁の漂う見送り絵に彩られた大小のねぷたが、ねぷた囃子と「ヤーヤドー」の元気な掛け声とともに、多くの市民や観光客を魅了し、まつり期間中の人出は、「なぬかびおくり」を含めて、推計で118万人となりました。
まつりを支えていただいたねぷた団体をはじめ交通事業者や弘前警察署など、多くの関係機関、団体のご協力により、大きなトラブルや事故もなく、安全・安心にまつりを無事終了できましたことを、この場をお借りして改めて感謝を申し上げます。
まつり期間中には、友好都市である北海道斜里町の山内 浩彰町長、群馬県太田市の穂積 昌信市長、台湾の台南市の趙 卿惠副市長、山口県柳井市の井原 健太郎市長をはじめ、宮城県多賀城市や岩手県久慈市など、当市と交流のある市町村や関係団体の皆様に多数ご出席いただき、まつりを盛り上げていただきました。
また、昨年に引き続き、神戸市の若手クリエイター4名が自ら制作したねぷたを運行したほか、りんご植栽150周年を記念した題材や燈籠が多数登場し、まつりを彩りました。加えて今年は、昭和改元100年を記念し、8月3日、4日に行われた「昭和のねぷた前燈籠コンテスト」において参加した7団体が、昭和の隊列を彷彿させるいでたちや前燈籠を持っての運行、ねぷたけんかの再現など、観客の皆様も昭和の雰囲気を感じながら楽しんでいただけたものと思っております。
さらに、8月1日、2日の2日間、弘南バス株式会社様のご協力のもと、市内路線バスで運行しているEVバスを市民中央広場に展示し、ねぷたまつりコンテストの審査員席等の電力をEVバスから供給したほか、バス車内を暑さ対策のための「涼み処」として開放し、暑い日が続く中、体調に配慮しながら安心して「熱い津軽のまつり」を楽しんでいただけたものと思っております。
弘前ねぷたは、300年以上の長きにわたり、地域の中で受け継がれてきた歴史と伝統のあるまつりであり、当市の貴重な財産であります。
市では、ねぷたの歴史と伝統を後世にしっかりと引き継いでいくため、伝統的な組ねぷたの制作過程を動画にまとめ、本日午後から、市公式動画サイト「プロモーションサイト弘前市」で公開する予定としております。動画の組ねぷたは、県伝統工芸士である橘 鶴泉氏が、骨組みに竹を使用するなど伝統的技法を用いて制作したもので、現在、市立観光課に展示しておりますので、動画と合わせて展示されている組ねぷたも実際にご覧いただければと思います。
また、市立博物館では、企画展「ヤーヤドー!弘前ねぷたの今と昔」を8月1日から9月28日まで開催しております。
幕末に描かれた現存最古のねぷた絵のほか、竹森 節堂、石澤 龍峡などの昭和の名絵師、平成のねぷた絵、古い写真など、300年以上の歴史を持つ弘前ねぷたについて幅広く紹介しております。
まつりは昨日で閉幕となりましたが、博物館では引き続きねぷた展を開催しておりますので、ぜひ足を運んでいただければと思います。
次に、弘前市名誉市民顕彰式典及び記念講演会についてであります。
今年6月に、航空機設計者である藤野道格さんを弘前市名誉市民に決定したところであり、このたび顕彰式典及び記念講演会を開催することといたしました。
顕彰式典は、10月13日 月曜日、祝日でありますが午後1時から、また記念講演会は同日午後1時45分から、いずれも場所はアートホテル弘前シティで行う予定であります。多くの市民の皆様がご参加いただけるよう一般参加の募集を検討しており、参加についての詳しい申込み方法などについては、8月中旬をめどに市ホームページ、SNSに掲載するほか、広報ひろさき9月号においてもお知らせいたします。
藤野さんには、航空機設計に関するお話のほか、弘前に住んでいた頃の懐かしいお話などもお伺いする予定であります。世界で認められた藤野道格さんのお話を伺うことのできるまたとない機会でありますので、藤野さんの顕彰を一緒にお祝いしてくださる市民の皆様のお申し込みをお待ちしております。
また、藤野さんの功績を市民に広くお伝えするため、広報ひろさき9月号で特集を掲載するほか、パネル展の開催も計画中であります。
詳細が決定しだい、改めてお知らせいたします。
最後に、石川小・中学校等複合施設の全面供用開始についてであります。
当市で初めてとなる施設一体型校舎として建設した石川小・中学校等複合施設のうち、石川小学校及び石川中学校につきましては、昨年8月から新校舎の利用を開始しており、公共施設部分である石川公民館及び石川児童館は先週8月1日から市民の皆様にご利用いただいております。このたび、石川出張所が8月12日から業務を開始することになり、複合施設の全施設が供用開始となります。
この複合施設は、石川地区の絆を深め、学校と地域が共に歩み、つながる施設づくりを目指そうと、子どもたちや保護者、地域住民の皆様が意見を出し合いながら整備したものであります。
また、人口減少、少子高齢化が進展する中において、地域コミュニティの維持、発展につながるものであり、今後、整備を予定している第二中学校、桔梗野小学校の整備などとともに、地域づくりモデルとなるものであります。
本施設が、地域の皆様の日常生活や活動の拠点となることを願うとともに、多くの笑顔と交流で満ち溢れる、そういう場となるよう期待しております。
来週8月12日午後2時からオープニングセレモニーを行いますので、多くの皆様のご来場をお待ちしております。
県の教育委員会の方で、県立郷土館の移転先を全県的に見直しをかけているということで、その中に弘前市も意向調査の対象に入っているということなんですが、弘前市としての対応を伺いたいと思います。
県教育委員会が移転を検討している県立郷土館についてであります。
県教育委員会からは、県立郷土館を弘前市内に整備する場合、整備や取組に対して協力する意向があるか、また、それにふさわしいエリアについての調査がありました。
弘前市といたしましては、整備はもちろんのこと、市立博物館との連携や、市民の教育環境の向上につながる取組へは積極的に協力したいと回答しております。
また、整備候補地につきましては、県教育委員会から示された条件に応じて、現時点でイメージできるエリアを回答いたしました。
当市は、青森県を代表する歴史的風致を残す文化都市であり、青森県の歴史や文化を保存・展示する総合博物館を整備する場所として、十分に適しているものと思っており、ぜひ弘前市に県立郷土館を整備していただきたい旨、7月31日付で回答をしております。
今後、当市に県立郷土館が整備されるということになれば、整備やその後の運営について、市として積極的に協力してまいりたいと考えております。
サッカーJリーグの夏季キャンプにつきまして、市長の方が誘致に乗り出すということで伺ったんですけども、来年、いよいよ時期が迫ってきまして、現在の活動状況を含めて、他のクラブの方からも打診があるのか、その辺の状況を伺えればと思います。
サッカーJリーグの夏季キャンプの誘致についてであります。
県が6月と7月に実施したJリーグクラブキャンプ誘致視察ツアーに弘前市も同行し、当市の岩木山総合公園多目的グラウンド及び弘前市運動公園 陸上競技場等を案内したところであります。
市町村単独では情報収集にも限界があることから、引き続き県や関係機関などと連携しながら情報収集を進めてまいります。
また、Jリーグクラブキャンプ誘致視察ツアーに参加したJリーグチームはキャンプ地決定にあたり、青森県だけでなく、北海道や沖縄県、海外も含めて視察をしているところであると伺っております。
そのため、現時点で当市への情報照会などはない状況にあります。
なぬかびおくりを含めて、推計118万人ということですが、昨年の人出が推計で142万人、コロナ禍後、最多の人数だったんですが、今回は118万人ということで、やや減った印象があるんですが、この人出について、市長はどのように数字を捉えていらっしゃるかお聞きしたいです。
市内の宿泊施設のまつり期間の宿泊状況というか、客室の稼働状況がもし何か情報があれば教えていただければと思います。
まつりの人出についてであります。
今年は8月1日が金曜日、8月2日が土曜日ということで、1日、2日の人出は例年並み、あるいは例年以上に多かったものと思っております。8月3日は日曜日であったものの、人出が少なくなっていた。そして、8月5日、6日、特に6日は雨模様であったというところでも人出が減少したものと思っております。
また、今年の特徴としては、7月中が猛暑の日が続き、ねぷたまつり期間中の暑さで見に来られなかった方も相当数いたのかなというふうにも感じております。
そうしたことが、今回の人出に影響は出ていたと思いますけれども、全体としては、観客の皆さんの熱気、そして交差点ごとにできる人だかり、座っている方の列、私は、8月1日と2日、4日、5日と先陣でコースを歩きましたけれども、かなりの人が出ていたという印象でありましたので、全体としては、まずまずの人出であったと認識をしております。
7月の末に宿泊施設、主要の5施設に聞き取りを行ったところ、予約状況としては、例年とほぼ同程度かやや上回っていると、満室となっている宿泊施設もあり、好調であると伺っております。
今後、宿泊施設に対して、期間中の宿泊状況を確認することとしております。
今年からの観客賞、本ねぷた賞を試験的に新しく作られたと思います。
今回のねぷたまつりで、どのような効果があったか、市長としてどう捉えているかお伺いできればと思います。
今年の新たな試験的な取組として、観客賞と本ねぷた賞を、審査を担当している弘前観光コンベンション協会等の中でのご意見でやってみたというところであります。
実際に賞として、昨日、弘前観光コンベンション協会の会長の方からお渡ししておりますが、観客の方々は、全ての団体をご覧になって投票されているかどうかといったことも、今後の課題になると思います。
また、参加団体の代表者の方々には、これまで、それぞれの、自らの団体が一番でしょうと、大きい小さいに関わらず、絵がうまい、あるいは囃子がすばらしいに関わらず、それぞれの団体が一番だという気概を持って運行して欲しいとお話をしてまいりましたし、実際そのようになってきていて、観客の方々からも、どの団体もすばらしいと言われてきておりました。
そうした中で、自分たちの団体以外の本ねぷたを評価するということは大変難しいことだと私は受け止めております。
また、ねぷたに実際参加されている団体の方々が、すべての団体の運行している姿、灯りがともって、威風堂々と運行している姿を見れているかどうかということも課題であると思います。
そうしたことも踏まえて、今後、審査担当をしている弘前観光コンベンション協会を中心として検討していただければと思います。
課題も見えたということだったんですけれど、今年のまつりの盛り上がりに寄与する部分があったかどうかについてどのようにお考えでしょうか。
その辺については私からは何とも言えないかと思いますが、今年、まつり全体を通して、私、1日、2日に先陣で出た場合も、そのあと観客席に戻って各団体の運行している姿を見ました。
まつりに出ていない日も観客席でずっと見ておりました。その中で、今年感じたことは、若い人が非常に多い。20年30年前、後継者不足で、このまつりをどうしていけばいいのかといったことが課題として主催4団体の中で話し合われ、後継者育成問題に様々取り組んだところでありますが、その成果ともいえる若い人たちが、元気にねぷたの魅力を自ら感じて、それを観客に訴えようとしている姿、これは大変頼もしく感じたところです。
ねぷたまつりは、1722年の歴史上に初めて登場する、それ以前から行われていたものだと思いますが、300年以上にわたって、その時代、その時代の人によって紡いでこられた歴史のある伝統的なまつりであります。
ただ、伝統は守るというだけではなく、その時代、その時代の人たちが新しいものを取り入れながら、それでも観客の厳しい目線の中で、いいものはいい、悪いものはそうじゃないということで、いいものが中心になって作り上げてきたことが伝統になっているかと思います。
これからの時代を、まつりを担っていただける人たちが、自分たちのまつりを振り返りながら育てていってくれるものと大いに期待をしております。
そういう意味では、賞についても、今の審査、コンテスト等になった形は、昭和26年に弘前青年会議所がはじめた形が、現在、改良されながら続いておりますが、それ以前からも、1等、2等というような賞とか、様々な形で賞の制度が作られていたということです。
やはり、どれもが一番だけれども、その中で客観的に見た審査員の方々が順番をつけるということは励みになってきておりましたので、この賞制度については、今後も様々な検討をしながら、時代に合った形のものとなるように努めていかなければいけないと思います。
今年の人出に関して天候もそうですけども、暑さがある意味、昨年からの減少の要因のひとつになったということでお話されたかと思いますけれども、そういう暑さ対策の面で、何か検討したいお考えなどございますでしょうか。
暑さ対策としてですが、今年、試験的にですが、弘南バス株式会社のご協力をいただいて、EVバスを、電源としての活用だけではなく「涼み処」としても開放をいたしました。
私も、利用状況を確認させていただきましたが、親子連れの方々が交互に利用されている姿を見て、こういう涼み処の設置というものもこれからも必要だなと感じたところです。
今年は、そういった意味の取り組みが始まった年と位置付けておりますので、来年度以降も暑さ対策については検討していきたいと思います。
現時点での候補地としてイメージできるものを提示したとあるんですが、具体的にどういう場所を提示したのか、もしよければ教えてください。
県立郷土館の関係でありますが、整備工事等については、現時点で具体的なお話は控えさせていただきたいと思っておりますが、弘前市内にぜひ設置していただければと思います。
誘致するとなれば、その土地だけではなくて財政面でもおそらく負担とか県とのやりとりも出てくると思うんですが、そういうものも含めて、市の方で受け入れる用意があるということでよろしいでしょうか。
現時点での話では、県からそういう具体的な話はございませんので、弘前市で整備するのに対してどう考えるかということですので、ぜひお願いをしたいということで回答しております。
現時点で情報照会のあったクラブはないということですが、1、2カ月が勝負になると思うんですけど、市長の方から改めて、このクラブの誘致にかける意気込み、子どもたちへ夢を与えるという意味でも、実現へ向けての思いを一言いただければと思います。
Jリーグの夏季キャンプでありますが、様々なスポーツの合宿を弘前で行っていただいております。
そうした中で、次の時代、その次の時代を担う子どもたちにとっては大変いい刺激になっているかと思いますので、何とか、Jリーグの超一流のプレー、その方々の練習風景等も見られるような環境にしていきたいという思いを持っています。それを強くして、ここ1、2カ月臨んでいきたいと思います。
先日総務省の方から同意がありまして、本格的に導入に向けて準備されていくかと思いますが、東北で初めてということでかなり各自治体、注目しているようですが、今回、弘前市として改めてこの同意を受けたという段階で、宿泊税を導入する意義だったり、あるいは、どういうふうに活用していくという思いを改めてよろしくお願いいたします。
総務省の方からこのたび同意をいただいて、いよいよ12月1日から宿泊税を導入することとなります。
宿泊税については、やはり、当市にとっての経済の循環ということであれば、そういう意味において、観光都市弘前として、しっかりとこれからも経済の循環につなげていくためには、宿泊税をいただいて、宿泊された方々、さらには観光でこられた方々の満足度向上につなげていきたいという点と、これまで行ってきた観光振興もさらに進めていく財源にしていきたいと思っております。
新たなコンテンツ開発、あるいは受け入れ環境の整備といったこと、また、当市にとって弱いと言われている冬季の観光、あるいは宿泊者が少ないという対策、宿泊に繋がる夜の観光ということも、しっかりと魅力を作り上げていかなければいけないと思っております。
宿泊税については、そういった当市の観光都市としての魅力を向上させるための施策の方に活用していきたいと思っております。
地域経済が疲弊している、かなり厳しい状況にある中で、当市の強みである、りんごと合わせたもう一つの観光というところに、この宿泊税を導入して観光振興に努めていくということが、今回の大きな意義であると思います。
12月からの導入を目指されるという形だと思うんですが、改めて、総務省の同意を得て、スケジュール的には12月からの導入を進めるという考えで変わりはないんでしょうか。
宿泊税の導入については、本年3月議会で宿泊税条例が市議会の方で可決、そして公布されております。
5月上旬に総務省に協議書を提出して、このたび同意が得られたところです。
この宿泊税導入の要件が整ったということで、8月4日付で、弘前市宿泊税条例の施行日を12月1日とする規則を公布し、施行し、予定通り12月1日から宿泊税導入になるということになります。
今後は、宿泊税の徴収事務を担っていただく宿泊事業者の皆様への対応、そして、観光関係団体の皆様や旅行者の皆様への周知を図ってまいりたいと考えております。そういった意味でのPR活動を本格的に進めていくということになります。宿泊税の徴収がスムーズに進むよう努めていきたいと考えております。