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令和7年10月7日 定例記者会見

(会見者: 櫻田 宏 市長)

 

市長あいさつ

・弘前城天守の曳戻しについて

・弘前さくらまつりの会期について

・弘前城菊と紅葉まつり等について

・県外でのプロモーションについて

代表質問

1.星と森のロマントピアについて
2.9月中旬の2回にわたる強風被害について

 

自由質疑

1.弘前城天守の曳戻しについて
2.星と森のロマントピアについて
3.弘前市長選挙について
4.青森りんご総合戦略について
5.旧中三弘前店について

 

配布資料

1.記者会見次第(あいさつの主な項目等)PDFファイル(69KB)このリンクは別ウィンドウで開きます
2.すみだ北斎祭りPDFファイル(3742KB)このリンクは別ウィンドウで開きます

市長あいさつ

それでははじめに、弘前城天守の曳戻しについてお話をしたいと思います。

弘前城天守は、現在、天守台周辺を鉄骨足場で囲ったうえで、天守の基礎耐震化に向けて長さ35メートルのコンクリート杭の設置工事を進めているところであります。これから、天守曳戻し工事の準備作業に入ってまいります。

曳戻し工事につきましては、その第一歩として、本年11月までに本丸への迂回仮設通路を設置し、その後、天守を柵で囲ったうえで、天守内部から耐震補強材を取り除くことといたします。

来年のさくらまつり終了後に本格的に曳戻しの準備に入り、その後天守を移動させることとなります。

これに伴い、弘前城天守の内部には、例年の冬期閉鎖となる11月24日から3月末だけでなく、来年4月以降も内部には入場できなくなります。

閉鎖の期間につきましては、曳戻し後、引き続き天守の耐震化及び保存修理に入ることから、現時点では、令和14年度までを見込んでおります。

詳細につきましては、令和9年度に実施予定の調査設計及び文化庁との協議を経て決定することとなり、修理期間が確定した際にはホームページ等でお知らせをしたいと思います。

また、来年は、平成27年に現在の仮天守台に曳家してから、11年ぶりに本来の天守台に弘前城天守を戻します。

これに伴い、弘前城天守曳戻しイベントを来年8月21日から23日まで開催いたします。

天守綱引きをはじめ、昨年修理が終了した石垣に触れるなどの各種イベントを計画しております。

詳細につきましては、令和8年度の予算編成において検討いたしますので、子どもたちをはじめ市民並びに国内外の多くの皆様にお楽しみいただきたいと思っております。

 

次に、来年の弘前さくらまつりの会期についてであります。

来年の弘前さくらまつりの会期につきましては、主催4団体において協議をし、桜が10年続けて早咲き傾向であることを踏まえ、まつりの開幕日を今年より1日早め、4月17日 金曜日とし、会期を5月5日 火曜日までの19日間に決定いたしました。

今後、来年度のさくらまつりに向けて、旅行商品を造成していただいている旅行業者をはじめ、関係機関などへ広く情報発信し、県内外からの誘客につなげてまいります。

なお、さらに桜の早咲きが進んだ場合は、まつり会期を前倒しする必要があると考えており、本年同様、まつり関係者と調整をしながら、運営体制を整えるなど対応してまいります。

 

次に、弘前城菊と紅葉まつり等についてであります。

当市の四季を彩る祭りのひとつである「弘前城菊と紅葉まつり」を、今年は、10月31日 金曜日から11月9日 日曜日までの10日間の日程で開催いたします。

まつり期間中の弘前公園内を鮮やかに染め上げる約1,100本の楓と、約2,600本の桜が織りなす紅葉は、秋の弘前城の風物詩となっております。

まつりのメイン会場である弘前城植物園では、メインシンボルとして、昨年制作したフラワーアート「彩巡玄武(さいじゅんげんぶ)」をバージョンアップし、玄武の甲羅部分を岩木山に見立てた作品「綾山玄武(りょうざんげんぶ)」を設置するほか、昨年実施し好評を得た、焚き火等を楽しみながら心身のリラックスとリフレッシュを図れるような、くつろぎ空間を創出する「ゆる焚き火と野遊びのエリア」など、様々なイベントを実施いたします。

さらに、夜間には、紅葉特別ライトアップやフラワーアート「綾山玄武」へのプロジェクションマッピングに加え、新たに、世界初の竹あかり総合ブループロデュース集団「CHIKAKEN(ちかけん)」による竹あかりを、植物園北入口や東内門付近に設置し、夜の弘前公園を彩ります。

また、今年も弘前市りんご公園におきまして、「ひろさきりんご収穫祭」を11月1日と2日の2日間開催いたします。

今年のひろさきりんご収穫祭では、春のりんご花まつりに引き続き、りんご植栽150周年をテーマに、これからの100年につながるりんご産地を目指し、将来のりんご生産を担う若者や子どもたちが主役となれるような、主にご家族連れや、子ども向けの各種体験イベントを実施し、市民の皆様や弘前を訪れた方が出来秋を楽しめるような工夫をしております。

会期中、多くの皆様にお越しいただき、弘前公園では色鮮やかな紅葉と様々な工夫を凝らした演出をご堪能いただくとともに、りんご公園では実りの秋を満喫していただきたいと思っております。

 

最後に、県外でのプロモーションについてであります。

今年5月の広島県広島市、兵庫県神戸市に引き続いて、今月から来月にかけて、弘前ねぷたを活用した県外プロモーションを実施いたします。

まず、10月25日と26日には、東京都墨田区の北斎通りにて開催される「第20回北斎祭り」で、大型扇ねぷたの運行を行い、りんごや加工品などの特産品販売、ねぷた絵師・三浦吞龍氏による、ねぷた絵を描くワークショップを実施いたします。ねぷた運行には墨田区の山本区長をはじめ地元の方々に加えて、今年はふるさと納税寄付者にもご参加いただく予定としており、多くの方に弘前ねぷたの魅力を体感いただきたいと考えております。

また、11月14日から16日まで、東京都浅草にて開催される「第13回弘前ねぷた浅草まつり」において、国内トップクラスの観光地である浅草寺周辺で弘前ねぷたを運行するとともに、物産販売や、観光PRなどを実施いたします。

さらに、11月6日と7日には、大阪府吹田市の万博記念公園にある国立民族学博物館との共同プロジェクトとして、現在、同博物館に展示している扇ねぷたの絵の貼り替え作業を実施いたします。貼り替え作業は来館者に公開し、ねぷた絵師・三浦吞龍氏による絵描きの実演も行われるほか、作業工程を記録して博物館内での放映を予定しており、弘前ねぷたの認知度拡大に加え、ねぷたの伝統の保存・継承につながるものと期待をしております。

また、今年も国内外において、日本一の産地である弘前りんごの販売促進活動を展開いたします。

国内においては「パワーアップる!弘前産りんごPRキャラバン」として、11月からキャンペーンを展開いたします。15年目を迎えるこのキャンペーンは、北は北海道から南は九州まで、関係先の皆様のご協力を得ながら、りんご娘によるステージイベントや食育授業なども実施し、全国の皆様に弘前りんごのPRを行います。

国外では、今年も台湾の大手百貨店 遠東百貨において11月12日から「日本青森県弘前市文化物産フェア」が開催されます。これに合わせて市では、経済団体の皆様などと、台南市を皮切りに3日間にわたりオープニングセレモニーに参加し、弘前産りんごをはじめ、津軽地域の物産品や観光のPRを行ってまいります。

当フェアは、東日本大震災による風評被害を払拭するため平成23年度から始まり、今年で
15年目となります。当初のりんごの販売個数は3,000個でありましたが、これまでの遠東百貨との継続的な取組により、高級品といわれる青森りんごの中でも、特に弘前産りんごは最高級品として知られるようになり、昨年は20万個を超える販売につながり、青森りんご全体の牽引役となっております。

今年も昨年以上の販売を目標に、台湾全土の遠東百貨系列店の21店舗においてフェアを開催するとのことですので、当市といたしましても、りんごの一大産地として、大いにフェアを盛り上げ、弘前産りんごの消費拡大を図ってまいります。

明治8年に本県に初めて西洋りんごの苗木が植えられてから150周年を迎えた今年、農家の方々が丹精込めて育てた美味しいりんごを、これまでの長い歴史などと一緒に、国内外の皆様へ届けてまいりたいと考えております。

このように、全国各地で、ねぷたやりんごを活用したプロモーションを実施することで、「観光都市・弘前」や「弘前産りんご」の知名度を高め、当市への更なる誘客促進と、りんごの販売促進を図ってまいります。

 

代表質問

1.星と森のロマントピアについて

Q.記者

先日、指定管理者の一般財団法人が、今年11月以降の休業を発表したんですけど、財団側は休業の理由として、市側と協議してきた中で、財政状況が好転する見込みがない現状では2027年度以降の運営継続は困難という見解を示したことを挙げています。市のトップとして、施設の経営状況をどう捉えてこれまで対応してきたのかを伺いたいと思います。

また、財団解散後の建物と土地の利活用について、市としてどのような将来像を描いているのか、委託先の事業体とのやりとりも含めて現状を伺いたいと思います。

 

A.市長

当市所有の観光複合施設である「星と森のロマントピア」の指定管理者である「一般財団法人星と森のロマントピア・そうま」につきましては、令和5年度末時点で純資産額が約611万円でありましたが、令和6年度末時点で約2,371万円の赤字に転じました。

一般財団法人は法律の規定により、純資産が2期連続で300万円未満となる場合は解散となることから、令和7年度末時点において、約2,600万円の純資産を計上できない場合、財団法人は解散となります。これは法律上の話です。

このことを踏まえ、先月、財団において、これまでの収支状況などを鑑み、財団解散の要件を回避できる見込みがないとの申し出が市にありました。

市といたしましては、現在の指定管理者である財団が、今後、施設の運営を継続することは非常に困難であると判断したものであり、苦渋の選択ではありますが、財団側と協議のうえ、本年11月1日から営業を一旦休止し、施設を休館することとしたものであります。

平成18年の市町村合併以降、令和6年度までの19年間において、ロマントピアの指定管理や施設修繕などに係る、維持管理に要した費用は、総額約17億6,540万円で、年度平均で約9,300万円となっております。そのうち、令和5年度までの18年間で約6億円の過疎債を充当しながら施設の維持・運営に努めてまいりました。

特に、天然温泉はロマントピアにとって大きな魅力の一つでありますが、源泉を汲み上げる揚湯ポンプやケーブルの破損と交換が、市町村合併以降19年間で9回繰り返されており、令和元年度からは毎年のようにポンプを更新するなど支援を続けてきたところであります。

また、財団の経営改善等の支援を行うため、国の補助事業を活用し、平成30年から3年間は、民間事業者によるコンサルティング事業を実施いたしました。

加えて、指定管理料につきましても、令和2年度と令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大対応のため増額したほか、令和4年度と令和5年度は、電気料高騰分に係る増額、令和6年度は、最低賃金上昇分に係る増額を、財団側と協議のうえ、対応してきたところであります。

さらには、令和5年度と令和6年度には、安定的な運営と市の財政負担の縮減を図ることを目的に、施設のあり方検討基礎調査及び詳細調査を実施し、施設の譲渡を含め、独自に運営できる事業者を探るため、約40社と意見交換を行うとともに、実際に施設を見学していただきましたが、最終的には譲渡希望者はいなかったものであります。

今後の「星と森のロマントピア」のあり方につきましては、引き続き、各施設や土地の利活用について、市民にとってより良い形になるよう、様々な選択肢を持ちながら、国の補助金の返還や過疎債の償還も含め、検討を進めてまいります。

 

2.9月中旬の2回にわたる強風被害について

Q.記者

先日の9月中旬、2回にわたって市内で強風による被害が発生しました。1回目は9月13日夜から14日未明、2回目が20日夜から21日未明の2回です。市内では多くの倒木、りんごの落下被害などが確認され、土手町の蓬莱広場でもシナノキが倒れました。収穫を控えたりんご園地では数百箱の被害もあったと報じられております。

そこで、市の方で、現時点で把握してる被害状況と今後の対応について伺いたいと思います。

 

A.市長

9月中旬の2回にわたる強風被害の状況でありますが、まずりんご園地を除く道路等の被害であります。

13日の夜間から14日未明にかけての被害は、強風による倒木が27件、幹折れが3件、枝折れ4件、その他4件の計38件、20日の夜間からの被害につきましては、強風による倒木17件、幹折れ1件、その他5件の計23件で合計61件の報告が入っております。

どちらも人的被害の報告はなく、倒木等につきましては9割方処理済みとなっております。

また、りんご園地の強風被害につきましては、市では、9月14日及び9月21日に被害状況の確認のため市内りんご園地を巡回するとともに、各農協や農業委員会、市内の加工りんご事業者から情報収集を行っております。

その結果、14日の巡回では市内全域で落果や倒木が確認され、21日の巡回では14日に比べて全体的に落下数は少ないものの、一部地域で被害が確認されたところであります。

落果量につきましては、道路沿いや、隣接園地の条件によって大きなバラつきがあり、関係団体等の情報から、全体では数パーセント程度ではないかと見込んでおりますが、被害に遭われて大きく減収が見込まれる方に対しましては、被害証明書の交付など、しっかりと相談に応じてまいります。

今回のような強風をはじめとした自然災害によるリスクに備えるため、引き続き収入保険等への加入を呼びかけていくとともに、気象の変化を的確に把握し、臨時農業生産情報による、注意喚起を徹底してまいります。生産者の皆様には、防風対策や支柱による樹体補強、収穫可能なりんごの収穫を済ませておくなどの対策により、これまで丹精込めて育ててきたりんごを確実に収穫に結びつけ、出来秋を迎えられること期待しております。

 

自由質疑

1.弘前城天守の曳戻しについて

Q.記者

曳戻しのイベントを8月の3日間で開催されるということですが、曳戻し工事のスケジュール感というのを伺いたいです。曳戻しはいつ始まって、いつ11年ぶりに天守台に戻るという予定なのかをお聞きしたいと思います。

 

A.市長

来年のさくらまつり終了後に、実際の曳戻しの準備作業に入ってまいります。

7月に第1次の移動、8月から2次の移動、そして10月から3次移動を行って、11月中旬までには天守が元の天守台に戻る計画であります。

現在、請負業者が決まりましたので、そちらと詳細を詰めているところであります。

 

Q.記者

天守の内部の一般公開が令和14年までは見られなくなるわけですけれども、今年の11月23日までの公開を逃すと7年間ぐらい見られないということですが、観光客や市民にPRすることがあれば、コメントをいただきたいです。

 

A.市長

天守内部は、移動、それからその後の耐震補強修理ということで見られなくなりますが、お城自体は元の天守台に戻り、そして、石垣も積み直しをして美しい形状になっておりますので、そちらを中心にご覧いただければと思います。

内部については、内部の状況がわかるような何か工夫をしたいと思っております。

 

2.星と森のロマントピアについて

Q.記者

市の方がいろいろと状況もお金も入れて対策して、いろいろ引き取り手も探して、いろいろ手を尽くしてきたということですけれども、財団側にとっては予想外の電気代の高騰とか、ちょっといろいろ配慮すべき点があるんじゃないかという声もありまして、先ほど市長も苦渋の決断とおっしゃいましたけども、相馬村の人にとってみてはかなり象徴的な施設ということで、そこにやっぱり今まで何とかやってきたっていうことに対して、これ以上の余地はやっぱりないものなのか、副市長も財団の方にも入っていたと思うんですけども、市としてかなり密接に関わってきたと思うんですが、その辺改めてその相馬村の方に心情、ちょっと寄り添うようなコメントがあればお願いします。

 

A.市長

相馬のロマントピアについては、平成18年の市町村合併以降、副市長が理事長を務めたこともあり、また、現在は評議員になっております。これは、歴代の副市長がずっと対応してきているところであります。

そうした中で、相馬地区のシンボル的な施設であるということを合併後もしっかりと考えながら、何とか運営できるようにと支えてきたと考えております。

施設自体の運営が、三セクが一般財団法人になるといった時点で一般財団法人の中では、利益を2年間続けて300万円を下回らないという法律上の制限がありますので、これまでも様々な形で、例えば電気代高騰についても市の指定管理料を増やしていますし、人件費の高騰についても増やしてきております。

ただその中で、大きく2,300万円強の赤字、今年度2,600万円の黒字にならないと財団自体が解散するという状況の中で、この施設について、これからも、それだけ公費を投入して運営していくべきなのか、宿泊施設での機能を持っておれば、通常は宿泊施設として黒字化していくところであります。同じ財団で、岩木振興公社は黒字運営ができているということであれば、何かしらの対策をとらなきゃいけないということで、令和5年度、6年度に安定的な運営と市の財政負担の縮減を図ることを目的に、施設のあり方のいろいろな調査をしたところであります。

その中で、市の方でも40社ほどの交渉をしたものの、なかなか実現に至らなかったという状況で休止するということは、財団からの申し出についてやむを得ないものと、私も非常に残念に思っているところであります。

 

Q.記者

ロマントピアの用途変更になると補助金の返還だったり、過疎債の償還というのが生じるということだと認識してるんですが、金額としてはいくらくらいかかる見込みかというのを教えていただきたいと思います。

 

A.観光部

細かい部分は算定中ではありますけれども、かなりの額というところです。すみませんが、数値の公表は控えさせていただきます。

 

Q.記者

金額の方は非公表ということですけども、ロマントピアの方なんですけれども、ちょうど10年前、純資産がマイナスになって、その時は岩木振興公社から3,000万円の寄付をして延命というか、そういう形になったと思うんですが、やはり市としては、これ以上は今の経営状況とか施設の建物の状況とかを見ると、これ以上の公費を投入するのはやはり厳しいというか、延命するという判断には至らないという考えなんでしょうか。

 

A.市長

10年前に岩木振興公社から3,000万円の寄付をしてもらったというところですが、市以外の機関・団体からの寄付についても、市から直接働きかけるわけにはなかなかいきませんので、財団の方でそれぞれ検討してきたものと思っております。

岩木振興公社との合併の話も、平成22年頃から、両法人の連携・統合ということで、地元関係者の意向を確認しながら施設のあり方を検討してきておりますが、具体的な協議には至らなかったと伺っております。

その後、新型コロナウイルス感染症の感染拡大など、それから時間の経過とともに法人を取り巻く環境が大きく変化しているということで、この2つの法人の統合もなかなか、そういう意味では見送られてきたのかなと思っております。

今現時点で、ロマントピアを救済したいという思いで寄付していただくという話も私どもには届いていないところであります。

 

3.弘前市長選挙について

Q.記者

来年4月15日の市長の2期目の任期満了まで、およそ半年に迫ってくるんですが、市長の三選に向けたお考えというのを伺いたいと思うんですが、よろしくお願いします。

 

A.市長

ただいまのロマントピアの話だけでなく、人口減少、少子高齢化といった問題も様々あります。中心市街地の再生も非常に重要な問題であり、現時点でその課題に対してしっかりとひとつひとつ対応しております。

この対応に、今の全精力を傾注していきたいと思っております。

 

Q.記者

まだ半年後のお話は、明確には今の段階ではどうでしょうか。

そもそもの課題があるということで、全力で取り組まれるということですが、恐らくは、中心市街地の再生っていうのも時間のかかることだと思うんですけれども、将来的なことを見据えてもまだ決断の時期っていうか、出る出ないっていうのは、まだこの先の判断になるという認識でよろしいでしょうか。

 

A.市長

そうですね、今、日本一の生産量を誇るりんごの生産現場では、クマ被害は非常に重要な課題となっており、今回の第3回市議会定例会においても、初日に補正予算案を提出させていただいて、少しでも安全に生産できるような対応をとる。

そしてまた、それ以外のことにつきましても、9月議会で補正予算を出させていただいて、議会の方にもしっかりと確認していただいて、10月2日に議決をいただいたことを執行していくことがまず最優先であります。今やらなければいけないことをしっかりとやっていくことに全精力上げていきたいと思っております。

市役所という組織が市民の役に立つところ、要するにそういうふうに市民から思っていただけるよう、やるべきことをやっていきたいと思います。

 

4.青森りんご総合戦略について

Q.記者

先月、9月13日に、150周年の式典の中で県がりんごの総合戦略を発表して2040年で40万トン、1,800億円という目標を示しましたが、その総合戦略に対する市長の見解、ご所感をお願いします。

 

A.市長

県の方で150周年を記念して総合戦略を発表されました。ぜひ実現に向けて具体的な策、そして予算化をしていただきたいと思います。

クマ対策についても、ぜひ県全体でりんご生産150周年、40万トンを目指していくということであれば、予算化をしていただきたいと思っておりますし、また、生産現場の方々のご意見を伺っていらっしゃると思いますので、そのご意見を伺ったものをどのような政策にしていくのかということも具体的に示していただいて、予算化を令和8年度、ぜひしていただきたいと考えております。

 

Q.記者

その上で、市と県との連携というのも必要だと思いますけれども、その辺で何か取り組めるものがあるのかと、40万トンという目標についてはどのように評価しているかをお願いします。

 

A.市長

県との連携はそれ当然図っていくべきですし、現在も図っております。

先般も、企業の森づくり事業という青森トヨペット株式会社さんの協力をいただいて、協定書を結ばせていただいた際に、宮下知事と10分程度、知事室でクマ対策についてお話をさせていただきました。

クマの対策について、市と市の境目にクマが出没した際に、銃猟の判断をどうするかと、1カ月前の定例記者会見でご質問がありましたが、その話はどういう内容なのかと、知事から確認をされましたので、具体的に、弘前市側から平川を渡って、隣の町に行った場合に、判断はどちらの自治体でするのかといったことが現実として起きているので、県全体でこの対策についてはしっかりと考えていただきたいとお話をさせていただきました。クマが里におりてきている。

その際に、知事から、クマを山に捕りに行っているのかと、捕獲数が非常に多いけども山に捕りに行っているかと聞かれたので、そんなことは全くないと。りんご園地含めて、里におりてきており、個体数として増えすぎた状態だと私どもは考えているので、箱わな数を増やして、里におりてきたクマの捕獲をしていて、その数は200頭を超えているという状況もお話させていただきました。

この点についても、県の方でしっかりと状況を把握して欲しいということを直接お話をしておりましたので、そういった意味でも、いわゆる連携というのは、私としては基礎自治体のトップと、県という組織のトップ同士の情報共有はしているものと思っております。

40万トンは、ぜひ県全体で40万トン目指して、その総合戦略に基づきながら、具体策を市と県とで考えていければと思います。

黒星病対策であったり、モモシンクイガ対策であったり、海外への輸出展開であったり、販売促進、こういったことも、これまで台湾についても県は新光三越グループの方でキャンペーンを三村知事時代も行っておりました。弘前市は、遠東百貨グループでキャンペーンを行っており、この両サイドからのPRの結果が台湾での青森りんごの認知度向上に繋がっているかと思います。

それぞれの役割を果たしていくということが非常に重要であると思います。

そのためには、情報共有をしっかりと行って、それぞれの果たすべき役割、県は県として、私たち市は直接農家の方々と触れ合っている基礎自治体としての判断、取組をしていきたいと思っております。

 

Q.記者

先ほど市長は具体的な施策をお願いしたいということで、先日発表されたのも150年、これからもまた未来へ向かってってことですけども、県は全体的な数字とか、グランドデザインっていうふうになると思うんですけど、弘前市はより市民、生産者に近い立場で、担い手がこれから先細りしていくのをどうやって解決していくかっていう具体策も必要になってくると思うんですが、今回の県の計画が踏み込み不足っていう声もあるので、市長個人としてはどう思ってらっしゃるのか、そこに市として、生産者に近い存在として、どういうふうにそこを補完していこうと思っているのかお気持ちを伺いたいと思います。

 

A.市長

今回の150周年式典での県の総合戦略ですが、イメージとしてはビジョンととらえております。こうなればいいなと。

そこで初めて計画、プランには基本計画と実施計画がありますので、私ども基礎自治体としては、実施計画をどうしていくのかということになります。そのためには、予算化していかなければいけない。

この点について、県の方でビジョンが示されましたので、そのビジョンに沿って、県がやるべき実施計画、市町村がやるべき実施計画、これもしっかりと住み分けできればと思います。そうなれば、効率的に生産現場の方々も助かるものと思っています。

一例を挙げると、クマの侵入防止電気柵については、農家の方が3戸、3農家が集まると国の支援策10分の10出ます。窓口は市町村ですが、県が国の窓口になって県経由でその補助をもらう形になります。ただ、クマが多く出没する地域には、農家の方が1戸しかないところが市内でも散見されましたので、今回の9月の第3回定例会において、農家の方1農家でも、この電気柵を取りつけられるようにすれば、独自の支援策として2分の1の補助をする。これ弘前市単独の事業でありますが、こういう取組をしました。

県の方でも、ぜひこういう形のもので、県事業として、こういう形の事業をやっていただければ、弘前市以外のお隣の藤崎町もクマ出ていますし、板柳町にしても黒石市にしてもそういうことが考えられるんではないかと思います。

 

5.旧中三弘前店について

Q.記者

先日、旧中三の債権者集会ありまして、任意売却がまだ決まっていないということなんですけど、破産管財人の弁護士の方が、次12月23日にある債権者集会で決まらない場合は断念する可能性もあると示唆されました。

そのあとまた競売っていう形になると思うんですけども、そうなった場合に、かなり中心市街地のインパクト、状況が変わってくると思うんですけども、3カ月ちょっとこういう不安定な状態が続くということで、市民の皆さんも不安に思っていると思うんですが、その辺に対する市長の見解というか、アプローチをお聞かせ願えればと思います。

 

A.市長

現在、中三については破産手続中であるということで、市といたしまして、その動向を注視しているという状況です。

建物が残されてそのまま放置されるということは、様々な面でマイナスになるかと思っております。そうした中で、民間事業者の動き、そして問い合わせに対しては、これまでも様々な形で対応しておりますが、その対応を続けていくということになります。

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