
開催日 令和8年2月16日(月) 午後6時~午後8時00分
会 場 弘前市民文化交流館ホール(ヒロロ4階)
参加者 約100名
中心市街地の活性化に向けて、第3期中心市街地活性化基本計画の策定を進めており、令和7年8月に「第1回弘前まちなか未来会議」を開催し、また、9月から全4回開催した、まちづくり共創プロジェクト「まちなか未来ラボ」を終え、これまでの成果を発表し中心市街地のこれからを考える「第2回弘前まちなか未来会議」を開催しました。
1 開会挨拶
弘前市長 櫻田 宏
2 弘前まちなか未来会議・まちなか未来ラボ取組紹介
3 まちなか未来ラボプロジェクト発表
・みんなが歩きたくなる「えきどてプロムナード」
・滞在・交流したくなるまちなか -学び・くつろぎ―
・市民中央広場周辺賑わい創出プロジェクト
・DOTEMACHI PARK 土手町全体を“まちなかPARK”に多世代が集う「たまり場」づくり
4 講評
座長 北原 啓司 氏(弘前大学教育学部 特任教授)
土井 良浩 氏(弘前大学大学院地域社会研究科 准教授)
大川 誠 氏(株式会社大川地建 代表取締役)
浜田 大豊 氏(株式会社生き生き市場 代表取締役)
石山 紗希 氏(株式会社ORAND PLUS 代表取締役)
5 中心市街地の「再生」に向けた取組
弘前市長 櫻田 宏
弘前まちなか未来ニュース(movie)
駅前と土手町を結ぶ「えきどてプロムナード」や「弘前駅前公園」を、学生団体によるイベントや映画のコンテンツなどにより、みんなが楽しめる歩きたくなる場所にしたい。
遊休不動産・公共施設の利活用により、滞在・回遊・交流できる新たな空間・機能をつくりたい。
市民中央広場、旧五十九銀行本店本館、旧市民参画センター跡地を、イベントのみならず、飲食スペース設置などの日常的活用により、エリア一帯の賑わい創出につなげたい。
土手町通り全体を公園に見立て、親子で過ごせる子どもの遊び場やスケボーエリア、出店スペース、居心地の良い公共空間などを点在させ、多世代が集うたまり場にしたい。
「個人の妄想を大切にし、自分なりの言葉で定義すること」
今後実践フェーズに入る参加者へ向けて、以下の2点を助言。
ビジョンと妄想の維持: 実際に動き出すと、集客や体制維持といった細かい実務に追われ、視点が低く狭くなりがちになる。「どんな光景が見たいのか」という妄想を最大限に膨らませておくことが、困難に直面した際の支えになる。
自分自身の定義を持つ: 自分にとっての「にぎわい」とは何なのか、自分なりの言葉で定義しておくことが、迷った時の「羅針盤」となり、自分自身を励ます力になる。
「なぜやるのかという『心の羅針盤』と、徹底的なイメージ」
駅前エリアの危機感から、自ら警察や市の許可を得て2年間「えきどてプロムナード」の活用を続けてきた実体験に基づき、助言とエールを送った。
達成状態の具体化: 「にぎわい創出」といった抽象的な言葉で終わらせず、具体的にどうなれば成功なのか(何人集まるのか、どういう効果が出るのか)を細かく噛み砕く必要がある。それがないと、イベントを手段として消化するだけになり、結果が出ない時に精神的につらくなる。
危機感と責任感: 自身が活動を続ける理由は、シンプルに「あの場所が好きで、このままでは商売が立ち行かなくなる」という危機感である。惨めな思いをしても辞めないための「指標」を自分の中に持つべきである。
「市民が街に来る理由(ニーズ)を見つけること」
提案されたイベントの「その先」にある継続性とビジネスの視点から意見を述べた。
ハードからソフトへ: これからはイベントという「ソフト」を通じて、市民が何を望んでいるか(ニーズ)を掴まなければならない。
具体的なビジネス手法: 起業支援において「いきなり店を持つリスク」を避けるため、週末限定のチャレンジショップや、空き店舗をリノベーションして活用する仕組みや、一括で借り上げて転貸する「家守(やもり)」という手法がある。
街のポテンシャル活用: 弘前の学生文化を活かした交流や、既存の温泉資源(朝日会館など)を街づくりに組み込むアイデアなど、街にある資源をどう繋げるかを重視している。
「ビジョンへの共感と仲間の増やし方」
自身の教え子の研究結果を引用しながら、活動を広げるためのマインドセットを語った。
共感のコミュニティ: 成功している活動家は、活動の拡大そのものを目的とせず、自分たちのビジョンを大切にし、それに共感してくれる人を仲間にする。
具体的な呼びかけ: 「街を何とかしよう」という大きな呼びかけよりも、「スケボーパークを作ろう」という具体的な目的を掲げる方が、人は手を挙げやすくなる。実証実験を通じて、そうした具体的な仲間を見つけていくことが重要性である。
「ニーズを育て、空間を使いこなす新しい開発」
青森での住民参加型公園づくりのエピソード(多様な意見を受け入れることでグループの硬直化を防いだ例)を引き合いに出し、来年度以降の指針として3点をまとめた。
ニーズ先行の開発: 巨大なビル(箱物)を作ってから中身を埋めるのではなく、「ここにいたい」という人のニーズを育ててから、それに適した小さな空間やリノベーションを考えるべき。
公共空間の民間運営(Park-PFI): 弘前市民中央広場などにおいて、民間が収益を上げながら公共空間を管理する仕組みを取り入れることで、より自由で面白い運営が可能になる。
内外空間の融合: 蓬莱広場や中三跡地のように、屋外と屋内の空間をうまく繋げることで、弘前の冬の寒さの中でも楽しめる「まちなかリビング」が実現できる。
「諦めずにこのニーズを形にしていくことが、弘前の中心市街地活性化の大きな鍵になる」
多くの市民に必要とされ、選ばれる商業機能を集積させるとともに、働く場や、これからのまちなかに必要とされる公共機能の充実、滞在空間の整備など、新たな価値、魅力を創っていくことによって、中心市街地の再生を図る。
新たに雇用する従業員の人件費の一部を補助。
空き店舗やテナントに新規に出店する際の改修費の一部を補助。
旧市立病院および旧第一大成小学校跡地を一体的に整備し、新たな人の流れを促す。
これからの中心市街地に求められる施設として、機能と役割を再構築し、環境に配慮した次世代の都市型観光交流施設として整備する。
まちなかの回遊性を高め、新たなコミュニティの形成による賑わい創出を図るため、まちに人を呼び込む魅力的な公共空間をつくる。
オフィス機能を誘致し、まちで働く人を増やす。
賃料や改修費の一部を補助する。
中心市街地エリアは補助率を優遇する。
民間事業者にもご協力をいただき、勉強やサークル活動ができる環境を創る。
市民がまちなかで文化・芸術に触れる機会を創出する。
まちなかの賑わいの創出に向けた商店街の取組を更に推進する。
素晴らしいプロジェクトを発表で終わらせず、すぐにできるものは即座に実行に移し、ブラッシュアップが必要なものは市が協力して形にしていく。
行政として、これらの活動を支えるための予算をしっかりと持ち、市民と共に街を育て上げていく。