令和6(2024)年4月、堀越城跡ガイダンス施設としても活用している旧石戸谷家住宅が、青森県の指定文化財である、「県重宝(建造物)」に指定されました。
日本を代表する近世末期の大規模茅葺民家で、津軽地方の最上層民家の形態を示し、後世の改造も少なく部材の残存度が高いため、県重宝として指定に値する。
木造一部2階建、茅葺屋根の建物で、総床面積437.63平方メートル(1階388.39 平方メートル・2 階49.24 平方メートル)を有する大きな建物です。
元々の家主である石戸谷家の言い伝えによれば、かつて鰺ヶ沢町の種里に住んでいましたが、江戸時代の始めに萢中[やちなか](現在の浜の町)に移り住み、開拓に従事したとされます。それ以来、明治にいたるまで「萢中の大家[おおや]」と呼ばれ、藩主も立ち寄る家柄であったと伝えられています。
この建物は文政5(1822)年の建築と伝えられますが、確実な証拠はありません。安政6(1859)年に修理した記録が残されていることや、木材の風化の度合いなどからみて、江戸時代末期の建築と推定されています。
昭和60(1985)年に市の指定文化財となりましたが、老朽化のため平成21(2009)年に解体保存を行いました。平成27年度(2015年度)から令和元年度(2019年度)にかけて、史跡堀越城跡の東側(弘前市大字川合字岡本160-1)に移築復原工事を行い、令和2(2020)年4月から史跡堀越城跡のガイダンス施設としても活用されています。
開館日:毎年4月17日から11月23日まで(左記期間以外は冬季閉鎖につき見学不可)
開館時間:午前9時から午後4時まで
入館料:無料
その他:団体での見学の場合は、事前にご連絡ください。
こちらをご参照ください。
開館期間中(4月17日から11月23日):電話0172-26-2950(史跡堀越城跡管理事務所)
開館期間外(11月23日から翌年4月16日):電話0172-82-1642(弘前市教育委員会文化財課)
旧石戸谷家住宅